自分は過去にMacBook 12インチでPC作業を行っていましたが、落としてディスプレイが起動しなくなったことをきっかけにMacBookで行っていた作業をiPad Proへと移行しました。
iPadへと完全移行して1年以上経ちますが、iPadOSの登場以降iPadがパソコンのように使えるようになったためか今では当たり前のように様々な作業をこなすことができています。
iPadへ作業を移行したユーザーがApple M1チップ搭載Macを買う価値があるのか、MacとiPadの違いも踏まえて語っていこうと思います。
現在の作業状況
現在自分はiPad Pro 11インチとMagicKeyboard、MagicTrackPad 2を使用して作業しています。
iPadがトラックパッドに対応してマルチジェスチャーなどが可能になったことで、その使い勝手はMacにかなり近いものとなり、iPadOS以前にあったような不満点も今ではほとんど感じていません。
上の記事で述べていたことも今では全て搭載されてしまいました笑
iPadOS以降はWebブラウザも標準でPC表示が行われるようになり、ブログ編集で使用する「WordPress」の使い勝手も大幅に向上したことからブログ編集作業はPC並となりました。
画像編集作業もMacでも使用していた「Pixelmator」を使用することで、使い勝手はそのままに快適に編集作業を行うことができています。
また、趣味でやっている「YouTube」の動画投稿もiPadで録画・編集し、そのままiPadで動画投稿しており、全てiPadで完結できています。
もうMac不要なのではと思うほどですね。
しかし、細かいことを追求するとMacの方が良い場面も多くあります。
iPadとMacの違いは?
だんだんとiPadとMacの差がなくなりつつありますが、少なくとも現時点での大きな違いと言えるのは「マルチウィンドウ」「ファイルマネージャー」「アプリ」があります。
マルチウィンドウ
これがPCとiPadを分ける大きな違いですが、MacやWindowsなどのPCでは一つの画面上に何個もアプリを表示できる「マルチウィンドウ」に対応しています。
iPadでも複数表示できますが、同時表示の上限は3つです。しかも画面は2分割しかできず、もう一つはその上に重ねて表示することしかできないため3つ同時に使用するのはあまり実用的とは言えません。実用的に使えるのはせいぜい2つまでです。
個人的にマルチウィンドウの大きなメリットだと思うのは常時表示ができることで、Macではよくツイッターのタイムラインを画面端にリアルタイム表示しながらPC作業などを行っていました。iPadだとこう上手くはいかず、画面端に常時表示してしまうと間違ってタップしてしまったり、キーボード入力がそちら側に勝手に切り替わったりと何かと面倒なことになりがちでした。
Macのマルチウィンドウは表示数の上限もないので、好きなだけアプリを起動しておくこともでき、自由に配置して作業ごとにスムーズに切り替えて表示できました。iPadでもドックにアプリを入れておけばアプリ切り替えはだいぶマシになりましたが、それでもMacほど手軽ではなく、柔軟性にも欠けます。
iPadで面倒だと思うのがマルチタスク画面で、最近使ったアプリごとに勝手に場所が入れ替わるので4〜5個以上アプリを使う作業の場合はいちいち探すのが面倒になり、しかも切り替えてすぐのときはマルチタスクのアプリの場所は入れ替わらないという謎仕様のせいでますます探しにくいです。
いっそのことマルチタスクを廃止して、Macの仮想デスクトップのように使うアプリだけ自分で選択して固定できるようにできればとは思いますね。
ファイルマネージャー
iPadでも「ファイル」の管理はできるようになりましたが、まだ完璧ではありません。
iPadではUSB-Cメモリ経由でデータ移動こそできるものの、iPadそのもののバックアップには対応しておらず、またデータ移動してもファイルによってはなぜか上手くいかなかったり、データ移動できているのかできていないのかパッと見わかりにくいので、使いにくいことも多いです。
Macのファイルマネージャーなら基本どんなファイルでも扱えますし、バックアップもできます。扱えないファイルはそれを起動するためのアプリを探せばすぐ見つかります。扱えるファイルの種類は格段にMacの方が上ですね。
こうしたこともMacとiPadを分ける大きな要因でもあります。
アプリに関しては後ほど
M1搭載Macを買う価値は?
M1チップ搭載Macに関してはすでに多くのレビューが公開されているように、これまでのパソコンの常識を覆すような驚くほどの高性能と省電力性を実現していることが判明しており、パソコンの歴史を変えるような製品であることは間違いなさそうです。
M1チップ搭載Macで気になるのは実際に動作するアプリですが、Microsoft Officeのワード、エクセル、パワポやAdobeのPhotoShopなど主要なアプリに関してはM1チップ対応予定であることが伝えられています。
また、過去のIntel版Macで動作したアプリも大半が問題なく動作することが確認されています(上記レビュー記事参照)
それに加えてiPadやiPhoneのアプリもなんとコードを変えずにそのまま利用できるそう(そのままM1搭載Mac向けに使えるそうですが、提供するかどうかは開発者の判断次第)
現状の欠点としてはIntel版MacのようなWindowsの起動には対応していないということですが、最近続々とWindowsアプリの起動に成功したとの報告が相次いでいます。
Appleの幹部もARM版Windowsを搭載できる準備は整っていると述べています。
これらのことからもM1チップ搭載MacはiPadやiPhoneなどのアプリに対応した分、今後はむしろ前より多くのアプリが起動できるようになるかもしれません。
iPadユーザーからするとMacでiPadアプリが利用できるというのは大きく、例えばMac用アプリがない「Googleマップ」や「Yahoo!天気」などの便利アプリや「Smart News」などのニュースアプリなども使えることになります(ただしMac向けに提供するかは開発者次第)
また、iPad向けの「Number」「Pages」「KeyNote」「GarageBand」などの純正アプリはMac版と比べて細かいところで機能が制限されているため、そうしたアプリの機能をフルに生かしたいのであればMac版の方が使い勝手が良いです。
複数同時の作業効率が高いのはMac
実際にMacBookとiPadで長い間作業し続けてみて思ったのはやはりMacの方が様々な面で作業効率が高いということです。
特に複数のアプリを同時に使用する場合は明らかにMacの方が良いです。
逆に一つのアプリだけ利用するならiPadの方が断然使いやすいです。
自分の場合だと、MacBookを持っていたときはブログ編集は基本Macでしたが、ネットで調べ物をしたり、動画を見たりするときは基本iPadでした。
iPadOSの登場によりiPadだけでもたいていのPC作業ができるようになりました。実際に自分はMacBookで行っていた作業をほぼ全てiPadでこなしています。ただ、複数アプリ使用時の効率の良さで言えば断然MacBookの方が上だと思います。ファイルやデータ管理もMacBookの方が使い勝手が良いです。
これらのことから両者の買う価値というものを考えますと、
いわゆる「パソコン作業」を行いたい人、同時に複数アプリを開いて効率良く作業したい人はMac
可能な限り携帯性に優れパソコンに近い作業ができるデバイスが欲しい人、キーボードやマウスを必要としないタッチ操作が重要な人、Apple Pencilが使いたい人などはiPad
という感じです。
M1搭載MacかIntel搭載Macにどちらを選ぶべきかは現状難しいですが、画期的な性能と将来性に期待したい人はM1搭載Mac、仕事上動作が安定した作業環境の方が重要という人はIntel搭載Macの方をおすすめします。
個人的にはiPadに完全移行した状況であってもM1チップ搭載Macを購入する価値はあると思いますが、買うとするならデザインなどが新チップ向けに最適化されたモデルが登場してからですね。
iPadでも作業できるので、しばらくはiPadを使い続けることになるでしょう。
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