IntelはComputex 2015においてThunderboltの次世代規格となる「Thunderbolt 3」を発表しましたが、その機能性が圧倒的すぎたので詳しく紹介していきます。
主な機能
- Thunderbolt、USB、DisplayPort、PCI Express、USB power deliveryに対応
- 転送速度40Gbps(Thunderbolt 2の2倍、USB 3.1の4倍)
- 小型でリバーシブルなUSB Type-Cコネクタ採用
- 最大100Wまで電力供給(PCへの充電)が可能
- 最大15Wまでのバスパワーデバイスに対応
- 2台の4Kディスプレイ同時出力に対応
- PCIeオーディオ録音の低遅延技術搭載
- 10GbpsのEthernetによるコンピュータ同士の接続に対応
- 最大6つまでのデイジーチェーン対応
- 外付けGPUによる性能強化も可能
超高速な転送速度
「Thunderbolt 3」の注目機能はなんといってもその転送速度です。
その速さは40Gbpsと圧倒的です。従来のThuderbolt 2と比較すると2倍の速さになっています。最近登場したUSB 3.1と比較しても4倍の速さになっていますので、いかに高速であるかがわかります。
USB Type-Cコネクタ採用
もう一つの注目機能は小型でリバーシブルなUSB Type-Cコネクタを採用しているところです。
従来はMini DisplayPort(厚さ5mm)と同じ形状でしたが、新たに厚さ2.6mmのUSB Type-Cコネクタ搭載により、PCの薄型化に貢献することになります。USB Type-Cは超薄型の12インチの新型MacBookに搭載されていることでも知られています。
最大100Wの電力供給に対応
「Thunderbolt 3」はUSB Power deliveryに対応しており、最大100Wの電力供給に対応しています。これにより、PCへの充電もこの端子から行うことができます。
また、バスパワーデバイスへの電力供給は最大15Wまでに対応しており、従来の10Wから少し電力の大きいデバイスにも対応しています。
2台の4Kディスプレイ同時出力に対応
驚異的なのが最大2台までの4Kディスプレイ出力に対応しているところで、この端子一つで、作業スペースを大幅に拡張することができます。1台の5Kディスプレイへの出力も対応しています。
規格上ではDisplayPort 1.2×2として利用可能なようです。
最大6つまでのデイジーチェーン対応
デイジーチェーンとは接続したデバイスからさらに別のデバイスへ接続できる数珠つなぎのようなことを可能にした機能のことです。
例えばさきほどの4Kディスプレイを2つ接続するといった場合は
Thuderbolt 3端子→4Kディスプレイ→4Kディスプレイ
といった接続が可能です。さらに別のデバイスを接続したい場合は最後の4Kディスプレイからさらに別のデバイスへつなぐことが可能です。
外付けGPUによる性能強化も可能
40Gbpsという非常に大きな転送速度を実現していることから外付けGPUによる性能強化も可能なようです。これにより今までGPUを拡張することが難しかったノートPCでもデスクトップPCよりも簡単にケーブルを接続するだけでGPUの拡張ができるようになります。
これは対応製品が登場次第といったところでしょうが、かなり期待できそうです。
今年はデータ転送やビデオ出力、電力供給から充電まで端子一つで行えるUSB Type-Cが12インチの新型MacBookに搭載されたことで話題になりましたが、「Thunderbolt 3」はそれよりもはるかに機能性に優れた端子になりそうです。
「Thunderbolt 3」は今年後半から2016年始めまでに対応製品をリリースする予定であるとのこと。時期的に次期MacBookが発売されてもおかしくないタイミングですので、次期MacBookへの搭載が期待できそうです。
ThunderboltはAppleも共同で開発に関わっていますので、搭載の可能性は十分あるように思います。
関連記事
コメント