マイクロソフトが13インチノートPCで史上最速と言われた外部GPU(dGPU)搭載のSurface Bookですが、ベンチマークを測定したところSurface Pro 4の内部GPU(iGPU)よりも性能が低くなるという衝撃の結果が判明しました。
ベンチマーク結果
Surface Bookの各種ベンチマーク結果は以下の通りです。
Geekbench3
こちらは主にCPU性能を中心に測定するベンチマークです。
見た限りだとSurface Book Core i7モデルはSurface Pro4よりもわずかに性能がよく、Core i5はSurface Pro4とほぼ同じことがわかります。
Cinebench R15
CPUスコア
Cinebench R15のCPU性能のスコアはおおよそGeekbench3と同様の傾向で、Surface Book Core i7がSurface Pro4よりもわずかに良いスコアとなっています。
GPUスコア
問題はこちらです
なんと、Surface Book Core i7 外部GPUモデルがSurface Pro4の内蔵GPUよりも劣り、Surface Bookの内蔵GPUモデルにすらも劣るという結果となっています。
GPU性能を売りにしているはずの外部GPUモデルが内蔵GPUに劣るという驚愕の結果となっています。
3DMark
別のGPU性能を測定する3DMarkというベンチマークを見てみますと、今回はSurface Bookが良好なスコアを出していることがわかります。
Surface Pro4と比較すると約2倍ものスコアとなっており、外部GPUならではのスコアを叩き出しています。
3DMark Ice Storm
同じくGPU性能を測定する3DMark Ice Stormを見てみますと今度はSurface Bookの外部GPUモデルがSurface Pro4どころかSurface 3にすら劣るというかなり低いスコアを出しています。
一体何が起こったのでしょう。
GFXBench
スコア参考:reddit.com
こちらもGPU性能を測定するGFXBenchというベンチマークですが、この結果を見てみますとSurface Bookの外部GPUモデルはSurface Pro 4のCore i7に搭載されているものと同じ内蔵GPUよりも若干劣るスコアになっている結果であることが判明しました。
バッテリー駆動時間
ちなみにWi-Fi利用時にウェブブラウジングした場合のバッテリー駆動時間は以下のようになっています。
結果を見てみますとSurface 3が1053分(約17.5時間)と圧倒的に長く、次いでSurface Book(Core i7)が753分(約12.5時間)、Surface Book(Core i5)が749分(約12.5時間)となっています。
なお、Surface Bookのタブレット時の場合は230分となっており、キーボードと切り離した状態でも約4時間は持つようです。
まとめ
結論として言えるのはSurface Bookの外部GPUモデルの性能には何か問題があるということです。
3D Markでは良好なスコアを出しましたが、他のベンチマークではことごとくSurface Pro4に負けています。
特に3D Mark Ice Stormで見せた極端なスコアの低下は特定の条件ではGPU性能が極端に落ちるということを示している可能性があり、性能の安定性に欠ける印象となっています。
これはソフトウェア上の問題なのか、放熱設計などのハード上の問題によるものなのか不明ですが、もし後者なら致命的な欠陥といえるでしょう。
ちなみにSurface Bookの価格は最安モデルが1499ドル(約18万5千円)で、外部GPU搭載モデルが1899ドル〜(約23万4千円)となっており、
Surface Pro 4の価格は最安モデルが124,800円、Core i7モデルが214,800円〜となっています。
GPU性能を求めるならSurface Pro 4のCore i7モデルのほうがSurface Bookより安く済みますし、GPU性能もSurface Book dGPUモデル並かそれ以上であることが期待できますので、このことが気になる方はそちらを選ぶことをおすすめします。
※1/30追記
Surface BookのdGPUドライバなどのアップデートがリリースしました。
※2/17追記
日本版Surface Bookのベンチマーク比較を行ってみました。
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