ついにPCは外部から拡張する時代に
米AMDは今月、ノートPCとデスクトップ向けのGPU搭載ビデオカードをThunderbolt 3経由で接続する新技術「XConnect」を発表しました。
ノートPCをデスクトップ並の性能に!
「XConnect」とはAMD、Razer、Intelの3社が共同開発した技術で、最大転送速度40GbpsのThunderbolt 3を利用して外部からGPUを拡張する技術です。
つまり、ノートPCでも対応したThunderbolt 3さえあればデスクトップ並の性能に拡張させることが可能になるという革命的な新技術なのです。
ただし全てのノートPCなどで対応するわけではなく、Windows 10 Build 10586以降、Radeon Software 16.2.2以降、Thunderbolt 3ポート、Thunderboltファームウェア(NVM)v.16、外部GPU接続に必要な拡張機能に対応したBIOSが必要になるとのことです。
この技術でもう一つ革命的な所は脱着時に再起動が不要であるという点です。
実はこれまでには外部からGPUを拡張する技術はあったのです、それには独自の端子が必要だったり、脱着の度に再起動が必要だったりとあまり使い勝手が良いものではありませんでした。
それが今回の技術で、Thunderbolt 3という規格に対応し、脱着時の再起動が不要になり、これまでよりも格段に使いやすくなりました。
同技術は基本的に市販のデスクトップ向けGPU搭載ビデオカードを利用して拡張するようで、現時点ではRadeon R9 Fury/R9 Nano/R9 300シリーズ/R9 290X/R9 290/R9 285が対応しているとのこと。
既に「XConnect」対応製品も発売されており、Razerが1月に発表した12.5インチノートPC「Razer Blade Stealth」とビデオカード用エンクロージャ「Razer Core」が対応しています。
「Razer Blade Stealth」は厚さ13mm、重さ1.25kgの薄型軽量ノートPCながらThunderbolt 3経由で「Razer Core」と接続することにより、デスクトップ並のGPU性能を実現したノートPCです。
「Razer Blade Stealth」の発売日は不明ですが、「Razer Core」は4月より出荷予定(日本での発売は未定)とのことです。
この技術の登場により、ノートPCに大きな革命が起こるでしょう。
「Razer Blade Stealth」のようにノートPC本体は薄型かつ軽量にすることで、携帯性を重視し、性能を拡張したいときはThunderbolt 3経由で外部GPUに接続する、というスタイルが今後の主流になってくるのではと思いますね。
もはやデスクトップPCの存在価値も薄れてしまうような革命的な技術です。
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