ドンキの5万円で買える激安50インチ4K/HDRテレビ(2020年10月モデル)購入レビュー

ドン・キホーテブランドの50インチ4K/HDRテレビがスペックのわりに激安で売られていたので、思わず衝動買いしました。

今回は画質に関してはそこそこ知識のある自分がその詳細に関してレビューしてみました。

主なスペック

今回購入したドンキホーテのテレビの主なスペックがこちら

  • 型番:LE-502QT4KN-BK
  • 画面サイズ:50インチ
  • 解像度:3840×2160(4K)
  • ディスプレイ方式:QLED直下型バックライト式液晶
  • コントラスト比:5000:1
  • 応答速度:9.5ms
  • 視野角:178度(上下左右)
  • 色域:NTSC 100%
  • HDR対応規格:HDR10/HLG
  • チューナー:地デジ/BS/CS×2、4K BS×1
  • スピーカー:10W×2
  • インターフェイス:HDMI 2.0×4、USB2.0×2、3.5mmステレオジャック、RCA
  • サイズ(スタンド含む):幅112.5×70.6×24.4cm
  • 重さ(スタンド含む):約12kg
  • 消費電力:約149W
  • 待機電力:約0.5W

公式サイトによる主なスペックが上記の通りです。

 

自分が驚愕したのはさらっと書かれている「NTSC 100%」という記載。

知らない人には何のことかよく分からないかもしれませんが、これは実はディスプレイにおいて最も重要とも言える「色域」の規格のことで、しかもかなり広い色域の規格です。

 

「色域」とは表示可能な色の範囲のことで、いわゆる「色の鮮やかさ」に直結するスペックです。

画像参考:https://qualityoflife.link/1470.html

上記画像が色域を表したもので、色のついている扇状の部分が人間が認識できる色の範囲、三角形で囲まれている部分が各規格で定められている色の範囲となっています。

各規格はディスプレイが使用される業界によって異なります。

  • sRGB:一般的な色規格、大半のWebページ、動画、テレビ番組(Rec.709)などで採用されている
  • DCI-P3:プロシネマ向け色規格、プロレベルの映画で採用されている、最近のiPhone・MacBookなどでも採用されたことで有名
  • AdobeRGB:印刷業界・写真家向け色規格、一眼レフカメラなどで採用されている
  • NTSC:映像制作業界向け色規格、プロレベルの映像制作現場で使用される、AdobeRGBとほぼ同じ色域

色の広さで言うと sRGB < DCI-P3 < AdobeRGB ≒ NTSC となっており、sRGBが最も狭く、NTSCかAdobeRGBが最も広くなっています。

 

ドンキの4KテレビはNTSC 100%とのことで、現状考えられるトップクラスの色域となっています。

他のスペックとして

解像度 3840×2160(4K)、コントラスト比 5000:1、応答速度 9.5ms、HDR10対応など高画質に必要なスペックをおおよそ満たしています。

高画質の基準は以下の記事にて詳しく解説しています。

【2020年版】高画質ディスプレイの基準と選び方を分かりやすく解説してみる
知られているようで意外と知られていないディスプレイの「高画質」 「高画質」という言葉自体色々な意味がありますが、ディスプレイに限って話せば「高画質」というのは一定の基準が定められています。 今回はあまり知られていないこの...

 

購入レビュー

前置きが長くなりましたが、購入レビューです。

50インチなので箱はかなり大きめです。

製品パッケージには最新技術である量子ドットディスプレイ(QLED)採用であることが強調されています。

量子ドットディスプレイはバックライト技術のことで、従来のバックライトより広色域、低消費電力、低コストというブレイクスルーとも言える画期的なテクノロジーとなっています。ドンキの4Kテレビのように低コストながら高性能なスペックを実現できたのもこの技術を採用したことが大きな理由でしょう。

内容物は意外とシンプルで、リモコン、スタンド、説明書と電池などと言った最小限の構成となっています。

リモコンは簡素ではありますが、安っぽい印象はなく、落ち着いた感じでなかなか良いデザインです。

下側にはスピーカーが搭載されており、おそらく多くのテレビで採用されているバスレフ型スピーカーです。

バスレフ型スピーカーはコンパクトながらより豊かな低音、クリアなサウンドが実現できるスピーカーです。

反対側も同様です。

スタンドは付属のネジとドライバーで取り付けます。

取り付け作業はテレビが大きすぎるのでベッドなどに寝せてやらないとかなり大変です。

取り付け作業が終了したテレビ本体です。

ディスプレイの表面処理は見た限りグレア(光沢)とノングレア(非光沢)の中間のハーフグレア方式のように思えます。

グレア方式の透き通ったクリア感とノングレアの反射率の少なさを両立した優れた方式です。

低価格なのにこの方式を採用しているのは驚きですね。

 

フレームの品質はそこそこで、どこかにぶつけたら壊れそうな感じはします。この辺りは価格相応ですね。

デザインは普通に良いデザインで、限りなく細いベゼルにシンプルなスタンドが好印象です。

実際に画面を表示させたところです。

はじめに見た印象としては色が派手すぎるといったところ。

映像設定は一番色がまともそうな「PCモード」にしましたが、それでもかなり派手です。

 

まあこの辺りは低価格なテレビなのでわかりきっていたことではあります。

あとはここから画質設定を行い、専用の測色機を用いて、限りなく高画質にしていきます。

ディスプレイ自体のスペックは非常に高いので画質設定次第ではハイエンドテレビ並にすることも可能でしょう。

 

スピーカーに関しては思ったよりは良い音質かな?という印象です。

若干低音のこもりは感じるものの、全体的にクリアで悪くない音質です。

音量はそこまで高くはしていないものの、低品質なスピーカーによくある「箱鳴り」といった現象も確認されませんでした。

特別高音質というわけではないものの、比較的普通に聴ける無難なスピーカーのように思いました。

 

そのほか思ったこととしては、液晶がおそらくVA方式なため、コントラストは高いものの視野角は狭めで、特に上下の視野角が狭いように思いました。テレビとほぼ同じ目線で見れば特に問題ありませんが、立って見たりすると少し色が薄くなります。それほど極端ではありませんが、見比べればわかる色の違いです。

ちなみにVA方式は50インチ以上の大型ハイエンド液晶テレビに多く採用されており、IPS方式に比べて視野角は狭いものの、コントラスト比が高いという特徴があります。特にHDR対応テレビはコントラスト比が重要スペックだったりするので、視野角の広さよりコントラストの高さが優先されるわけです。50インチ以上の大型テレビであればその分視野角も広がり、基本的に定位置で見るためだと思われます。

 

総評

まだ画質調整を済ませていない状態ですが、総評として価格のわりに十分満足できるスペックのテレビだと思いました。

 

画質は全体的に派手めですが、それはどのメーカーでも同じことです。テレビメーカーあるあるで派手めな色にすればそれだけ目をひくので、多くのメーカーは画質的にはけっこうめちゃくちゃなド派手な色あいに設定していることが大半です。この辺りは画質設定でどうにかなるので許容範囲です。

それ以上に重要なのは色域などディスプレイが本来持つポテンシャルで、NTSC 100%というこのテレビであれば、かなり高画質な設定にすることも不可能ではないでしょう。

 

スピーカーも思ったより良い印象でした。デザインも普通に良く、価格を考えれば全体的に満足なテレビな印象です。

不満点があるとすれば、ディスプレイの視野角です。上下で色が変わるのはあまり良くはありませんが、テレビを見るときは基本的にソファなどに座って定位置で見るので、実際に見るときはそれほど気にはなりません。

 

普通に50インチクラスの大型4Kテレビが欲しいという方は買って損はしないテレビになるのではと思います。

 

※2020/2/13追記

このテレビを限りなく高画質にする設定を分析してみました↓

ドンキの激安50型4Kテレビを限りなく高画質にする設定を徹底的に分析してみた
ドンキホーテの約5万円で買える激安50インチ4Kテレビ(2020年10月モデル:LE-502QT4KN-BK)を購入して以降、測色機を用いながら限りなく高画質になる設定を分析していましたが、それなりに満足できる高画質設定にすることができたの...

 

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