画質を求める人が真に知っておくべき高画質モニタの選び方

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モニタを選ぶ基準って画面サイズや解像度、そして価格なども重要な要素ですが、画質もかなり重要、というかそれが一番大事だという人もいるはずです。

しかしいざ買うとなると画面サイズや解像度のことはなんとなくわかるけど画質が良いモニタを見極める基準って何?と思う人が多いことかと思います。

それもそのはずで、「画質」というのは人によって基準があいまいで、良い悪いは人によることが大半なわけです。

それじゃあ画質が良いモニタの選び方って存在しないのかと言いますと、そんなことはありません。

画質が良いモニタを選ぶ方法はちゃんと存在します

そこで今回は真に知っておくべき高画質モニタの選び方について解説していこうと思います。

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「高画質」の基準って何?

みなさんも「高画質」という言葉は使ったことはあると思いますが、いったいそれは何を基準に決めているのでしょう?

あまり深く考えたことはないかもしれませんが、実はそれはとても単純なことだったりします。

おそらく「高画質」という表現を使っている人に何が高画質だと思ったの?と聞くとたいていの場合「色」「高精細さ」「動きの滑らかさ」の3つにしぼられることかと思います。

シンプルなことですが、実はこの3つこそが「高画質」であるかどうかを決める重要な要素となっています。

この中でも「高精細さ」「動きの滑らかさ」の2つはとても簡単で、実はある項目を見ればすぐにわかります。

それは

「高精細さ」=解像度(フルHD、4Kなど)

「動きの滑らかさ」=フレームレート(60fps、120fpsなど)

です。

解像度はいわゆるピクセル数で、フルHD=1920×1080、4K=3940×2160といった感じにしっかり数値で表れ、初心者でもこの数値を見れば大きいほど高精細なんだなとすぐわかります。

フレームレートは初心者にはなじみがないかもしれませんが、1秒間に表示される画像の枚数のことで、この数値が大きいほど動画が滑らかに見えます。基本は1秒間に60枚となっています。単位はモニタの場合は60Hz、120Hz、動画やゲームの場合は60fps、120fpsなどと表現されますがどちらも同じ意味です。

さて、残りの一つであり、最も重要である「色」はどうやって高画質か見極めるのでしょう?

これが大半の人が画質が良いモニタが何かわからない原因であり、最も混乱させているところなのです。

「色」が良いモニタとは?

単純に「色」と言ってもそれが良いか悪いかを決める基準は人によりますし、統一性がありません。

このような状況では何が良い色なのかわかりませんし、当然何をもって高画質とするのかもはっきりわからないわけです。

そこでそのバラバラな基準を統一するために登場したのが「色域」という規格です。

「色域」は人間が見ることが可能な色の範囲で独自の基準で定められた規格のことで、現存する全てのディスプレイはこの基準の元作られています。

業界によって様々な規格がありますが、少なくとも一般ユーザーが知っておくべき色規格は以下の3つです

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各色規格の範囲(色がついている所が人間が見える色の範囲)画像参考:jp.red.com

  • sRGB:一般的なウェブサイトで使われている最も標準的な色規格(上画像のRec.709とほぼ同じ)
  • Adobe RGB:主に写真や出版業界で使われているプロ向け色規格
  • DCI-P3: 主にデジタルシネマ業界で使われているプロ向け色規格、iPhone 7に採用されたことで有名

この中でも特に知っておくべきは「sRGB」という色規格です。

これは上記の通り一般的なウェブサイトなどで使われている色規格で、だいたいの動画やテレビ番組(厳密にはRec.709の色規格ですが)などでも採用されています。

つまり、一般的な用途においてはこのsRGBが正確に100%表示されるのが色が良い高画質なモニタと言えるのです。

よく勘違いされるのが、Adobe RGBやDCI-P3を100%カバーしているモニタのほうが高画質なのでは?ということですが、一般的な用途の場合それは間違いであることが多いです。仮にAdobe RGB 100%カバーのモニタを買っても普段見るのがsRGBの色規格で作られたものだけだとAdobe RGBのモニタを買う意味がないわけです。

あくまでAdobe RGB対応モニタはAdobe RGBの写真などを編集する人向けのものでそれを行わない人が買っても全く意味がないのです。

ちなみにsRGBが正確に100%表示されるモニタが高画質なモニタと言いましたが、実はスペックに「sRGB 100%カバー」と書かれていてもそれが正確に表示されているとは限りません。もっとつきつめると色温度や輝度、ガンマ補正というものが関係してくるのです。

こうなってくると初心者が本当に高画質なモニタを見極めるのが難しくなってきますが、実は初心者でも簡単に色が正確に表示されるモニタを見つけられる方法があります。

それはメーカー側が「工場での色補正」をアピールしているモニタです。

これは間違いなく色の正確性に自信があるという証拠なので、本当に高画質なモニタを求めるならこういうところにも注目したほうが良いでしょう。

高画質なモニタを選ぶポイント

では、上記の点をふまえまして、いよいよ具体的な高画質なモニタを選ぶポイントについて解説します。

実例を見ながら考えていきましょう。

U2414H Monitor

DELLのモニター「U2414H」

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U2414Hのスペック

自分が以前使っていたDELLのモニタ「U2414H」のスペックを見ながら説明していきます。

画面サイズ

これはどのメーカーでもほとんど固定されていて、解像度がフルHD(1920×1080)なら23.8インチ、WQHD(2560×1440)なら27.0インチであることが多いです。

特にこだわりがない限りこれらの画面サイズを選んでおいたほうが無難でしょう。

解像度

解像度は最初にのべたように高画質の要素の一つ精細感に大きく関係するものですが、モニタにおける解像度は画質よりも作業領域の拡張が目的だったりします。

たいていフルHD(1920×1080)かWQHD(2560×1440)の2択で、WQHDのほうが作業領域が広いです。

最近はそのちょうど4倍の解像度となる4K(3840×2160)や5K(5120×2880)モニタなるものが登場しており、高画質を求めるならこちらを選んでおきたいところですが、作業領域自体は基本的にはフルHD、WQHDと変わらない、高いPCスペックが要求されるなどデメリットもいろいろあります。

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実際フルHDでも十分精細で「色」さえ良ければ高画質なので、たいていの場合はフルHDがオススメです。

表面処理

表面処理は地味に画質に影響する要素の一つです。

基本グレアかノングレア(アンチグレア)の2択で

グレア:通常のガラスのように光を反射しやすいが画質は良い

ノングレア:光を反射しにくく目には優しいが画質は若干ぼやける

という特徴があります。

動画を見ることがメインなどのエンターテイメント寄りの使い方をする場合はグレア

PCでの作業拡張を行うことがメインの場合はノングレアがオススメです

ちなみにAdobe RGB対応などのプロモデルのモニタはノングレアであることが多く、テレビなどはグレアであることが多いです。

パネル駆動方式

これも画質の特に視野角というものに影響する要素の一つです。

液晶パネルの場合、パネルの駆動方式というのが主に3つで

TN:コストが安いが、視野角は悪め

VA:コントラスト比が高いが、視野角は悪め

IPS:コストは高いが、視野角は高め、コントラスト比は普通

という形で分かれています。

基本的にTN<VA<IPSといった感じでIPSが一番画質が良い傾向にあります。

ちなみに視野角とは色が変わらずに見える範囲のことでTNでもVAでもIPSでも178°と表記されることが多いです。正直このスペックはあまり参考にならないことが多いです。

コントラスト比

これも画質に影響する要素の一つです。

コントラスト比とは白と黒の明るさの比を表したもので、これが高いほど黒がより黒に近い色になり、全体的にメリハリのはっきりした色合いになります。

ただ基本的に液晶モニタの場合は1000:1で固定です。

画質に影響する重要な要素ではありますが、液晶のコントラスト比は1000:1を超えていれば特に気にする必要はありません

ちなみにダイナミックコントラスト比というものがありますが、あれは液晶の輝度が一番暗いときの黒と輝度が一番明るいときの白を比べているので、全く意味がないスペックです。別にダイナミックコントラスト比が高くても画質に関係するわけではないので、その数値にまどわされないよう気をつけましょう。

最大輝度

最大輝度はその名の通り最大の輝度、つまりバックライトの明るさになります。

これは最低200cd/m2あれば十分なのでこれを超えていれば問題ないです。

ちなみにときどき「cd/m2」ではなく「nit」という単位が使われることがありますが、どちらも同じ意味です。

応答速度

主に動画再生時の画質に影響するスペックです。

応答速度はGtoGの場合は中間色から別の中間色へ切り替えるときにかかる時間のことで、遅いほど動画などで残像が見えてしまうことがあります。ただ標準的な60Hzの液晶の場合は16ms(ミリ秒)より数値が少なければ問題ないです。

昔の液晶はこれが遅く、動画再生時に残像が見えてしまうなどの問題がありましたが、最近の液晶はこれがほぼ改善されており、どの液晶モニタも十分実用レベルに達しています。

色域

これが最も重要な画質を決めるスペックです。

先ほども説明したように色域は規格ごとに固定されており、プロレベルの作業を行う人でもない限りsRGBさえあれば十分です。

ただ、大半のメーカーが色域をスペックに表記しません

その理由は消費者の認知度が低いということもあるでしょうけど、それを表記してしまうと都合が悪いからということもあるでしょう。実際AppleのMacBook Airの色域は公表されていませんが、自分が測定した所sRGBカバー率50〜60%程度とかなり低めでした。

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さすがにモニターでそこまで低い色域のものはないと思いますが、基本的には色域を公表しているメーカーのほうが推奨されます。たいていそういうところは色域だけでなく、色の正確性にもこだわっていることが多いので。

表示色

これも画質を決めるのに重要な要素の一つです。

表示色とは表示できる色の数のことで、この数値が高いほど色の表現が滑らかになります。

勘違いしやすいのは表示色が多いからと言って色がより鮮やかになるわけでなく、あくまでモニタの色域の範囲で色が滑らかになるということです。

色域=色の鮮やかさ、なのに対し

表示色=色の滑らかさ、ということになります。

表示色は基本は約1677万色で、プロモデルのみ約10億6433万色で表現可能になります。

10億色の場合はPC側もそれなりに高いスペックが要求されます。普通は1677万色で十分です。

リフレッシュレート

これは先ほどのフレームレートと同じもので映像の滑らかさを表す画質に重要なスペックとなっています。

最初の高画質3要素でいう「動きの滑らかさ」ですね。

基本的には最初に説明したことと同じですが、

リフレッシュレートがモニタ側の1秒間に表示する画像の枚数

フレームレートが動画やゲームなどの1秒間に表示する画像の枚数

といった感じで使い分けられています。

これが表記されていないモニタは基本60Hzで十分滑らかに動くようになっています。

より滑らかにゲームなどをしたいという人はその上の120Hzや144Hzモニタを選ぶと良いでしょう。ただし、それなりに高いPCスペックが要求されますのでご注意を。

まとめ

以上をふまえまして一般的な高画質モニタの選び方をまとめますと

画面サイズ:基本は23.8型、27型

解像度:基本はフルHD、WQHD、より高画質を望むなら4K、5K

表面処理:作業重視ならノングレア、画質重視ならグレア

パネル駆動方式:基本はIPS

コントラスト比:1000:1以上

最大輝度:200cd/m2以上

応答速度:16ms以下

色域:sRGBカバー率98%以上←最も重要

表示色:基本は1677万色

リフレッシュレート:基本は60Hz

+α:できれば工場での色補正をアピールしているメーカー

ということになります。

これを見てみますとわかりますようにモニタって項目こそいっぱいあれど、実際に選ぶときに見るべき項目って限られていることが多いです。

実際のところ色域以外はどのメーカーのものでも十分なスペックを満たしていることが多いので、極端な話色域さえ見てれば高画質かどうか簡単に見極めることができるわけです(ちなみに色域のsRGBカバー率98%以上は個人的な主観です笑、あくまで参考値としてどうぞ)

ただし、色域が表記されているモニタは少ないので、それはしっかり表記されているモニタから選ぶことがおすすめです。

あとはできれば工場での色補正をアピールしているメーカーのモニタを選ぶと間違いないですね。

以上が高画質モニタの選び方になります。

今回の内容は画質を重点的に考えたモニタの選び方なので、この他にもインターフェイス、重さ、デザインなどは考慮されていませんので、その点はご了承ください。

ちなみに個人的にオススメのメーカーはDELL、EIZO、LGですね。これらのメーカーはモニタの品質が高く、色も正確であることが多いので。

高画質のモニタ選びで困っていた方の参考になれば幸いです^_^

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