Apple M1搭載Macでモニター出力するとIntelモデルより画質が劣化する模様

EIZOは、同社モニターで検証した結果Apple M1搭載Macでモニター映像出力した際に様々な制約があることを確認したことを伝えています。

4つの制約を確認

同社が確認したApple M1搭載Macの制約は以下の4つです。

  • Thunderbolt 3端子のモニター接続台数は最大1台
  • カラーフォーマットに制限(YUVリミテッドレンジ)があり、階調飛びが発生する

  • カラープロファイルが一致しない場合があり、色が飽和する

  • 縦回転表示にすると低解像度のぼやけた表示となる

 

YUVリミテッドレンジはかなり画質に影響

この4つの制約のうち多くのユーザーに影響を受けることはカラーフォーマットに制限があること、つまりYUVリミテッドレンジであることです。

YUVリミテッドレンジとは通常「0〜255」の256階調(8bitの場合)での表示が「16〜235」の220階調での表示となり、滑らかに色が変わるグラデーションに少し違和感が生じるようになります。

先ほどの画像を見るとわかりやすいです。

見てみますと左のM1チップ搭載Macの方がIntelチップ搭載Macに比べてうっすらと妙なしましま模様が見えるかと思います。

これがYUVリミテッドレンジの影響です。主に空を写した画像などでこの現象が確認されやすいです。

 

他の問題点としてカラープロファイルが一致しないことがあるとのことですが、EIZOが例にあげているように色規格AdobeRGB対応モニターの場合に発生する可能性が高く、Appleが推進するプロシネマ向け色規格DCI-P3や一般的な色規格sRGBなどでは特に問題ないものと思われます。

なお、EIZOの一部ColorEdgeモニターではYUVリミテッドレンジやカラープロファイルの問題は「YUV非対応モード」や「PCモード」に設定すれば回避可能とのこと。

映像出力が一つしかできない点や縦回転時の解像度が劣化する問題は今のところ受け入れるしかなさそうです。ただし、今後のアップデートで改善される可能性はあります。

 

参考:EIZO

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