何これ?よく調べたら思いのほか残念仕様だった新型MacBook Air

MacBook Air 2018-4

Appleは10月30日のイベントでRetinaディスプレイを搭載した新型MacBook Airを発表しましたが、よくよく調べてみたらいろいろと残念な仕様であるように感じました。

今回はその詳細についてまとめてみました。

スペック比較

MacBook Pro 13、新MacBook Air、MacBook 12のおおまかなスペックを比較したのがこちら

名称 MacBook Pro 13 新MacBook Air MacBook 12
画面サイズ 13.3インチ 13.3インチ 12インチ
解像度 2560×1600 プロ向けP3色域対応 2560×1600 標準的なsRGB対応 2304×1440標準的なsRGB対応
CPU 2.3GHz デュアルコア Core i5〜 1.6GHz デュアルコア Core i5〜 1.2GHz デュアルコア Core m3〜
GPU Intel Iris Plus Graphics 640 Intel UHD Graphics 617 Intel HD Graphics 615
ストレージ 128GB〜2TB 128GB〜1.5TB 256GB〜512GB
メモリ 8〜16GB 8〜16GB 8〜16GB
バッテリー時間(ネット閲覧時) 最大10時間 最大12時間 最大10時間
インターフェイス Thunderbolt 3×2〜4、イヤホンジャック×1 Thunderbolt 3×2、イヤホンジャック×1 USB-C×1、イヤホンジャック×1
サイズ 30.41×21.24×1.49cm 30.41×21.24×1.56〜0.41cm 28.05×19.65×1.31〜0.35cm
重さ 1.37kg 1.25kg 0.92kg
Touch ID Touch barモデルのみ
価格(税別) 142,800円〜 134,800円〜 142,800円〜

優れているところは太字です

 

価格は税込みで14万〜

MacBook Air 2018-3

なんといっても一番残念なのが価格。

MacBook Airは安さが売りみたいなものだったのに、Retina MacBook Airは価格は134,800円(税別)〜と全然安くない^^;

一応MacBook Pro 13インチやMacBook 12の最安モデルよりも1万円ほど安いのですが、これから述べることを考えますと、果たして買う価値があるのかは微妙です。

 

本体サイズはMacBook Proと同じ

MacBook Air 2018-4

事前の噂ではベゼルがさらに細くなり、13インチながらもMacBook 12インチ並に本体サイズが小さくなるという話でしたが、実際はMacBook Pro 13インチと同じ30.41×21.24cmというサイズでした。

これでも十分コンパクトなのですが、MacBook 12の28.05×19.65cmというコンパクトさには勝てないサイズです。

 

MacBook Proと大差ない重さ

MacBook Air 2018-5

新MacBook Airは「Air」という名称こそついていますが、一番軽いわけでなく、むしろMacBook Pro 13と大差ない重さとなっています。

MacBook Pro 13インチは1.37kg、新MacBook Airは1.25kgと120gしか差がありません。

MacBook 12は0.92kgなので、こちらと比べますと330gも重いです。

 

ディスプレイはProの方が上

MacBook Air 2018-6

新MacBook Airは同シリーズで初となるRetinaディスプレイを搭載しましたが、解像度こそ2560×1600ピクセルとMacBook Pro 13インチと同等であるものの

色域に関してはMacBook Proはプロシネマ規格のP3対応なのに対し、新MacBook Airは標準的な色域であるsRGB対応とProよりも劣る色域となっています。

 

微妙なCPU性能

MacBook Air 2018-7

CPUは噂されていた第7世代ではなく、最新の第8世代Intel製CPUが搭載された点は素晴らしいのですが、その仕様をよくよく調べてみますと、なんとMacBook 12と同系統のTDP 5W仕様のCPUである模様なのです。

MacBook Pro 13は第7世代ながらもより高い性能を発揮できるTDP 15WのCPUを搭載していますので、こちらよりもCPU性能は劣ることでしょう。

また、AirのグラフィックスはIntel UHD Graphics 617となっており、MacBook 12のIntel HD Graphics 615よりは上かもしれませんが、Pro 13の64MB eDRAMを搭載したIntel Iris Plus Graphics 640には劣ることは明らかです。

 

最安モデルのストレージが128GBしかない

MacBook Air 2018-9

さらに残念なことに新MacBook Airのストレージは最安モデルだと128GBしかありません。

MacBook 12は142,800円〜ですが、こちらはこの価格で256GBのストレージを搭載しています。

新MacBook Airを256GBにすると156,800円〜になり、なんとMacBook 12よりも1万円以上高くなります。

いまどき128GBだと容量に心もとないので、せめて256GBくらいは欲しいところです。

 

Touch IDとバッテリー持ちの良さだけは良い

MacBook Air 2018-8

一応新MacBook Airも優れているところはもちろんあって、Touch ID搭載とバッテリー持ちが長い点に関しては良いです。

新MacBook Airはわりと不評なTouch barを搭載しないで、Touch IDだけを搭載しています。

また、バッテリー持ちもPro 13やMacBook 12がWi-Fiネット時に10時間なのに対し、新MacBook Airは12時間と少し長めです。

Touch ID搭載という面だけで見ますと、Touch ID搭載のMacBook Pro 13は198,800円(税別)〜なので、Touch ID搭載MacとしてはMacBook Airは134,800円(税別)〜と最も安い製品となっています。

 

総評:なるべく安いTouch ID搭載Macが欲しいのならアリ

正直新型MacBook Airはかなり微妙な製品です。

14万円からで高いし、そんなに軽くないし、特別コンパクトなわけでもないし、CPU性能も微妙(しかも標準容量は128GB)

持ち運びしやすいMacがほしいならMacBook 12インチの方が圧倒的にコンパクトかつ軽量でいいですし、性能が良い方がいいならそこまで重さが変わらずに全体的なスペックが高いMacBook Pro 13インチがあります。どちらも新MacBook Airから+1万ちょっと出せば買えるものです。

本体サイズと重さはPro 13寄りながらもスペックはMacBook 12よりちょい良いくらい、でも実際の価格は大差ないというなんとも中途半端な新MacBook Airですが、一体なんのための製品なのでしょう?

 

おそらく新MacBook Airを買う価値というのは”Touch ID”になるでしょう。

新MacBook Airは他機種と比べ中途半端なスペックと価格ながらも、Touch ID搭載Macとしては一応最も安いモデルとなっています。Touch IDは確かに便利なもので、毎回起動するたびにパスワード入力が必要なくなったり、ネット決済も楽になるなどの利点もあります。

あとはバッテリー持ちが良いことでしょう。やはりバッテリー持ちが良いにこしたことはないので、他より長時間持つというのも純粋に利点です。

 

あとはこれらにどれくらいの価値を感じるかですね。

製品としては悪くはないものだとは思いますが、他のMacBook製品に比べてなんとも微妙な立ち位置にいるので、購入する際はよく考えて買ったほうがいいものと思われます。

 

※2020/3/19追記

新型MacBook Airが神がかった進化をとげました

【神アプデ】MacBook Air 2020はCPU2倍、GPU1.8倍、メモリ1.75倍高速化、新型キーボード、スピーカー性能大幅向上で1万5千円値下げ
Appleは3月18日、新型MacBook Air2020年モデルを発表しました。

 

コメント

  1. 匿名 より:

    私にとって、一番残念なところはTrue toneがないです。iphone、ipadのtrue toneを使っていて、完全に虜になりました。最近night shiftをうまく使えばtrue toneの代替案になるのではないかといろいろ試した結果、失敗しました。今年から新型macbook airを持っていたが、true toneがあるmacbook pro 2018を買います。

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