株式会社VAIOは本日、薄型軽量かつ高性能な13.3インチノートPC「VAIO Z」を発表し、販売を開始しました。以下ではその特徴やこだわりについてまとめてみました。
スペック
28Wの高性能CPU、GPU搭載
VAIO Zの大きな特徴が厚さ16.8mmと薄型なのにIntelの最新の高性能な28WのCPUを搭載している点です。MacBook Pro Retina 13インチにも28WのCPUが搭載されていますが、そのCPUよりも高性能なBroadwell世代のCPUが搭載されています。このCPUには外部GPU並みの性能を誇る「Iris Graphics 6100」が内蔵されており、高画質な3Dゲームなどにおいて高いパフォーマンスを発揮することが期待できます。
また、Configurable TDP機能が搭載されており、使用するスタイルに応じてTDP(消費電力)を変え、CPUの出力を制御可能とのこと。設定にはTDPを上げる(最大35W)ことでパフォーマンスを向上させる「パフォーマンスモード」と、TDPを下げる(最低10W)ことでファンノイズを抑える「サイレントモード」が使用可能です。
高精細、高色域なディスプレイ
ディスプレイは2560×1440ピクセルの高精細な解像度と一般的なwebなど使われる色の規格であるsRGBのカバー率が100%というモバイルPCとは思えないほどのハイスペックなディスプレイに仕上がっています。
従来よりも省電力かつ高演色なLEDバックライトを使用することによって全体の消費電力を抑えつつも、より鮮やかな色再現性を可能にしたとのことです。
新設計のファン、高音圧スピーカー
VAIO Zでは最大TDP35Wを実現するためにファンを新たに設計したとのこと。
HDDに用いられる流体動圧軸受を備えた薄型、高効率、高信頼性のファンを新開発し、2つある冷却ファンは、左右の羽の枚数を変えて騒音レベルを抑えるアシンメトリーブレードとしています。また、独自の内部構造を用いた薄型で熱運搬能力の高いヒートパイプも搭載しているとのことです。
スピーカーもゼロから再設計。
わずかな隙間も活用して設計し、大きな会議室でも耐えうる音圧を実現しているとのことです。その形状からも無駄なくスペースを活用していることがわかることかと思います。
タッチパッドの操作性、キーボードの打鍵音にもこだわる
VAIO Zはタッチパッドやキーボードにも非常にこだわっています。
タッチパッドには1mm厚の雲母片岩(マイカ)を使用することで、たわみのない快適なクリック感を実現しているとのこと。
キーボードは打鍵音を心地よいものにするためにキートップを支える部品一つひとつの加工精度を高め、極限まで可動のブレを無くし、極限まで耳障りなノイズの低減に成功したとのことです。キーピッチはフルサイズの約19mmでキーストロークは約1.2mmを確保しています。
タブレットとしても使えるマルチフリップ機構
VAIO Zの特徴の一つに液晶ディスプレイを180度回転させてタブレットとしても使えるというマルチフリップ機構というものがあります。
これは一見デザインのように見える一本線が軸となり、回転する機構で、通常の「クラムシェルモード」、画面を反転させて斜めに立てた状態の「ビューモード」、そこから画面を上にして閉じた状態の「タブレットモード」の3つのスタイルに使い分けられます。
クラムシェルモード
ビューモード
タブレットモード
重さ1.34kg、厚さ16.8mmなのに15.5時間のバッテリー駆動時間
驚くのはMacBook Pro13インチを超える性能を実現しながらMacBook Air13インチよりも薄く、軽く、そしてバッテリー駆動時間が15.5時間もあるということです。
現行のMacBook Pro Retina13インチ(Mid 2014)は
28WCPU、重さ1.57kg、厚さ18mm、バッテリー駆動時間9時間(インターネット閲覧時)
MacBook Air 13インチ(Mid 2013)は
15WCPU、重さ1.35kg、厚さ17〜3mm、バッテリー駆動時間12時間(インターネット閲覧時)
新VAIO Zは
28WCPU、重さ1.34kg、厚さ16.8〜15mm、バッテリー駆動時間15.5時間(JEITA ver2.0)
なので、いかに驚異的なスペックかが、わかるかと思います。
バッテリー駆動時間は測定法が違うので、一概に比較はできませんが、JEITA ver2.0は実使用に近い測定法なので、MacBook Air13インチよりもバッテリーが長く持つことが期待できます。
この「VAIO Z」からはVAIOの半端じゃないこだわりと凄まじい技術力が感じられます。徹底的にあらゆる部品にこだわり、高度な技術で製造し、驚くほどの完成度に仕上がっているPCです。
価格は19万円前後と高めではありますが、本製品の完成度を考えますと妥当な気はします。
購入はこちらのページから可能になっています。
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