iPhone 12シリーズが発売され、通常モデルにはデュアルカメラ、Proモデルにはトリプルカメラが搭載されましたが、若干カメラ仕様が異なるモデルもあり、全モデルのカメラ数も多いため違いが非常に分かりにくいです。
公式サイトでもカメラの詳細な違いについてはあまり深く語られておらず、どのモデルがどう違うのか曖昧だったので、今回は公式情報のもとになるべく分かりやすく全モデルの前面、背面カメラがどう違うのか、合計14個のカメラを徹底比較してみました。
各モデルのカメラ仕様
公式サイトの比較によるカメラ仕様一覧がこちらです。
背面カメラ
- iPhone 12/12 mini
- 超広角:1200万画素、f/2.4
- 広角:1200万画素、f/1.6
- iPhone 12 Pro
- 超広角:1200万画素、f/2.4
- 広角:1200万画素、f/1.6
- 望遠:1200万画素、f/2.0
- iPhone 12 Pro Max
- 超広角:1200万画素、f/2.4
- 広角:1200万画素、f/1.6
- 望遠:1200万画素、f/2.2
背面カメラは全部合わせると通常モデル2×2、Proモデル3×2の合計10個
超広角、広角カメラはスペック上、全モデル同じに見えます。望遠カメラはProとPro Maxでf値が異なりますが、この比較ではそれ以上のことは分かりません。
前面カメラ
- iPhone 12/12 mini
- 1200万画素、f2.2
- iPhone 12 Pro
- 1200万画素、f2.2
- iPhone 12 Pro Max
- 1200万画素、f2.2
前面カメラは各モデル1個ずつで合計4個
こちらはスペック上では一切の違いはなく、公式でも特に言及されていないことから前面カメラはおそらく全モデル同じです。
以下では背面カメラの違いを詳しく語っていきます。
背面カメラの違い
iPhone 12/12 mini
iPhone 12/12 miniはどちらともデュアルカメラです。
公式では「iPhone 12 miniはiPhone 12と全く同じ機能を備えている」と述べられているためカメラも全く同じだと考えられます。
超広角カメラ
- f/2.4
- 5つのレンズ
- 13mmの焦点距離
- 120度の広視野
広角カメラ
- f/1.6
- 7つのレンズ
- 26mmの焦点距離
- 光学式手ぶれ補正
- 100%フォーカスピクセル
広角カメラのf/1.6はこれまでで最も明るい開放絞り値で、
暗い場所での性能は27%向上しています。
iPhone 12 Pro
iPhone 12 Proはトリプルカメラ+LiDARセンサーとなっています。
超広角カメラ
- f/2.4
- 5つのレンズ
- 13mmの焦点距離
- 120度の広視野
こちらはiPhone 12と全く同じ仕様で特に違いはないようです。
広角カメラ
- f/1.6
- 7つのレンズ
- 26mmの焦点距離
- 暗い場所で27%性能向上
- 光学式手ぶれ補正
- 100%フォーカスピクセル
iPhone 12と若干言い方が異なるものの結局言っていることは同じなので、こちらもiPhone 12と全く同じ仕様だと思われます。
望遠カメラ
- f/2.0
- 6つのレンズ
- 52mmの焦点距離
- 4倍の光学ズームレンジ(2倍の光学ズーム)
- 光学式手ぶれ補正
- フォーカスピクセル
iPhone 12と12 Proの明確な違いがこのカメラです。
iPhone 12 Proでは2倍の光学ズームができる望遠カメラが搭載されています。なお、4倍の光学ズームレンジと述べられていますが、これは0.5倍の超広角カメラ〜2倍の望遠カメラの倍率の差が4倍あるという意味で、このカメラ自体は2倍の光学ズームです。
iPhone 12 ProにはLiDARセンサーが搭載されています。
LiDARセンサー搭載により、暗いところでのオートフォーカスが6倍高速になり、
ナイトモードでもポートレート撮影が可能になります。
iPhone 12 Pro Max
iPhone 12 Pro MaxのカメラはiPhone 12 Proよりグレードアップされたものとなっています。
望遠カメラ
- f/2.2
- 6つのレンズ
- 65mmの焦点距離
- 2.5倍の光学ズーム
- 光学式手ぶれ補正
- フォーカスピクセル
望遠カメラはiPhone 12 Proは2倍の光学ズームだったのに対し、iPhone 12 Pro Maxでは2.5倍の光学ズームとなっています。
広角カメラ
- f/1.6
- 7つのレンズ
- 26mmの焦点距離
- 1.7μmピクセルセンサー
- センサーシフト光学式手ぶれ補正
- 100%フォーカスピクセル
広角カメラは従来より47%大きい1.7μmピクセルを採用し、
暗い場所では87%の性能向上しているようです。
また、広角カメラには一眼レフにも搭載されているセンサーシフト式の手ぶれ補正が採用され、従来の手ぶれ補正より精度の高い補正が行えます。
もう一つの超広角カメラに関しては特に述べられておらず、超広角カメラはiPhone 12 Proと同じものと思われます。LiDARセンサーに関しても同様です。
まとめ
以上を踏まえて各カメラの性能、違いをまとめたものがこちらです。
iPhone 12/12 mini | iPhone 12 Pro | iPhone 12 Pro Max | |
前面カメラ | 1200万画素 f/2.2 |
||
超広角カメラ | 1200万画素 f/2.4 5つのレンズ 13mmの焦点距離 120度の広視野 |
||
広角カメラ | 1200万画素 f/1.6 7つのレンズ 26mmの焦点距離 暗い場所で27%性能向上 光学式手ぶれ補正 100%フォーカスピクセル |
1200万画素 f/1.6 7つのレンズ 26mmの焦点距離 47%大きい1.7μmピクセル 暗い場所で87%性能向上 センサーシフト光学式手ぶれ補正 100%フォーカスピクセル |
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望遠カメラ | – | 1200万画素 f/2.0 6つのレンズ 52mmの焦点距離 2倍の光学ズーム 光学式手ぶれ補正 フォーカスピクセル |
1200万画素 f/2.2 6つのレンズ 65mmの焦点距離 2.5倍の光学ズーム 光学式手ぶれ補正 フォーカスピクセル |
LiDAR | – | 暗い場所でオートフォーカス6倍高速 ナイトモードのポートライト撮影 |
まとめてみたところ
- 全モデルで前面カメラ、超広角カメラは共通
- 12/12 mini、12 Proは望遠カメラ、LiDARセンサー以外全部同じ
- 12 Pro、12 Pro Maxは望遠カメラの倍率、広角カメラの性能に大きな違いがある
ということが判明しました。
個人的に驚きだったのは超広角カメラは全モデル同じだったということです。
念のため公式サイトの比較も公式イベントの内容も一通り確認しましたが、超広角カメラに関しては違いがあるという記述は見られなかったため、おそらく共通のカメラだと思われます。
iPhoneはカメラで選ぶという人も少なからずいると思いますが、今回比較した限りではiPhone 12/12 mini、iPhone 12 Proでは望遠カメラがついていること以外、カメラ性能に大差ないようで、本気でカメラにこだわるならiPhone 12 Pro Max一択だと思われます。
新型iPhone購入時の参考になれば幸いです。
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