iOS 14にさりげなく追加された隠し機能「背面タップ」ですが、これがなかなかに画期的でとても実用性が高く、特に片手操作に革命をもたらしそうな予感がしています。
今回はその詳細について語っていこうと思います。
背面タップ機能とは?
iOS 14で追加された「背面タップ」機能は背面を2回、3回タップすることで特定の操作が可能になるという機能なのですが、多くの操作を割り当て可能となっています。
この機能のすごいところはカバーをつけていても動作する点で、おそらくは背面をタップするときのわずかな動きを検出して機能しているものと思われます。ほんとに謎技術です。
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背面タップで簡易アクセスがより快適に
背面タップで割り当て可能な操作の中には片手で操作しやすい位置まで画面表示を下げる「簡易アクセス」機能もあります。
「簡易アクセス」機能自体はiPhone 6からあるもので、決して新しい機能であるわけではありませんが、従来の操作方法ではちょっとした不満がいくつかありました。
ホームボタン2回タッチで簡易アクセス
これはiPhone 6からある方法ですが、ホームボタンを2回タッチ(押し込まない)すると画面が下がる「簡易アクセス」が動作しました。
これは当初はなかなか画期的な便利機能だと思っていたのですが、実際に使い続けてみると、持ち方によっては届きにくいという問題がありました。
届きにくいときは持ち方を変える必要があるのですが、それでは本末転倒で、結局持ち変えるならそのまま上のボタンまでの届くように持ち変えるので、結果的にこの機能を使う頻度は少なくなりがちでした。
ホームボタンがないiPhone X以降ではそもそもこの機能は使えなくなりました。
Assistive Touchで簡易アクセス
アクセシビリティにあるAssistive Touch機能でも「簡易アクセス」を割り当てることができます。
このAssistive Touchも多くの操作を割り当てることができ、第2のホームボタンと呼べるほどの便利機能です。いつでもどこにでも配置することができ、使わないときは半透明になるので動画視聴時なども邪魔になりにくいです。
しかし、大きな欠点は予期せぬ誤作動が多いということです。
一番多いのがカメラ起動時。このAssistive Touchは右利きならだいたい右側中央くらいが最適な位置なのですが、この状態で横向きにカメラを起動するとちょうどカメラボタンの位置にAssistive Touchがきて、写真を撮ろうとしたらAssistive Touchを起動してしまうなんてことは日常茶飯事です。他にも画面端に位置をずらしたときなど、他のボタンとかぶってしまい、ふとそのボタンを押そうと思ったらAssistive Touchを起動してしまったなんてこともよく起こります。
個人的に同機能は小型のiPhone SEでも利用しているくらい重宝しているのですが、この誤作動が多すぎるせいで、その度に位置を変えたり一時的に消したりする必要があるなど、何かと手間がかかります。
背面タップで簡易アクセス
背面タップはこれらの不満を解消する画期的な機能かもしれません。
少なくとも操作するのに持ち変える必要もなく、画面上に誤作動しやすいボタンが配置されることもありません。
実際に使用してみた印象だと、あまりに弱すぎると反応しませんが、普通に2回タップする感じで行うと動作します。厚めの手帳型カバーをつけていても動作しました。
ただ、少し時間差があります。イメージとしては2回タップのときは「トン、トン、..スッ」みたいな感じで、ワンテンポ遅れて動作する印象です。
短時間での検証でしたが、上手く動作させるには若干慣れが必要になるかもしれません。しかし、慣れさえすればかなり画期的な便利機能になるものと思われます。
今回「背面タップ」を試してみて思ったことは、片手で手軽に「簡易アクセス」機能を動作させたい場合に現状最も便利と言える機能であるということです。
これは片手操作にこだわるが故になかなか大きなiPhoneを使う気になれなかった人にとっても革命的な機能かもしれません。
片手操作にこだわる人もこれを機に少し大型のiPhoneを選ぶのもありかもしれませんね。
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