Appleは新たにAppleシリコン(M1チップ)搭載の新型MacBook Air、MacBook Pro、Mac miniを発表しましたが、これらのモデルはM1チップを搭載したこと以外、外観や内部構造はほぼ前モデルと同じであることが公式イベント動画より判明しました。
Appleシリコン搭載Macの内部構造
公式イベントのAppleシリコン搭載MacのPVで公開された内部構造の画像が以下の通りです。
MacBook Air
動画中でわずかに映るAppleシリコン搭載MacBook Airのロジックボードや内部構造の画像がこちら
そして従来のMacBook Air(2018〜2020年、IntelCPUモデル)の分解画像がこちら
画像参考:ifixit
見てみますと、内部構造がかなり似通っていることがわかるかと思います。
特にバッテリー(下側の3つの黒い四角部品)の配置は完全に一致しており、ロジックボード(ファンの右側にある様々な部品が乗っている部分)の形状もかなり似ています。
AppleシリコンMacBook Airはファンレスと言われているので、左上のファンの部分には何も配置されないのだと思われます。
Mac mini
同じく動画中に映ったAppleシリコン搭載Mac miniの内部構造の画像がこちら
旧Mac mini(2018年、IntelCPUモデル)の分解画像がこちら
画像参考:ifixit
こちらはIntelCPUモデルのMac miniのファン横と下に大型ヒートシンクがあるかないかの違い程度で、他はほぼ一致しています。大型ヒートシンクに隠されてわかりにくいですが、下にはロジックボードがあります。
IntelCPU搭載Mac miniにはファン左にSO-DIMMメモリが配置されていましたが、Appleシリコン搭載Mac miniではメモリはM1チップに統合されているためか前モデルにメモリがあったスペースには何もなくなっています。
MacBook Pro
AppleシリコンMacBook Proでも断片的ではありますが、内部構造が少しだけ映っています。
従来のMacBook Pro 13インチ(2016〜2020年、IntelCPU、2ポートモデル)の分解画像がこちら
画像参考:ifixit
こちらもファン周りやロジックボード右側の独特な形状のスピーカー(黒いプラスチック部品)やネジ位置がほぼ一致しており、ファン周りの部品もほぼそのままであることからこちらも内部構造が同一のものと予想されます。
前モデルの筐体、内部構造をそのまま流用か?
このことから今回発表されたAppleシリコン搭載MacBook Air、MacBook Pro、Mac miniは前モデルの筐体と内部構造をそのまま流用していることが考えられます。
Apple的には開発コストを抑えつつ、Appleシリコンを搭載することで性能を大幅に強化できるため妥当な方法だと思います。
現状でも十分魅力的なデザインをしているので、まだ可能性が未知数なAppleシリコンを採用することを考えますと、より消費電力の高いIntelCPUで安定して動作していた筐体をそのまま利用した方が何かと都合が良いのでしょう。
おそらく、今回のモデルはAppleにとっては”前座”にすぎないのだと思います。
なぜなら前モデルの筐体をほぼそのまま流用したということはIntelCPUに最適化された構造を使っているということであって、Appleシリコンに最適化された構造ではないからです。
つまり、Appleが本気を出してAppleシリコンに最適化したMacを開発すれば、これらのモデルよりはるかに小型・軽量化、あるいは高性能化を実現できる可能性があるということになります。というかもうすでに開発中でしょう。
そのため今回のモデルはあくまで「Appleシリコンでここまでの性能を発揮できますよ」というアピールでしかなく、Appleが本気を出して作った本命モデルは来年以降に登場するものと思われます。
だからと言って今回のモデルを買うなというわけではなく、性能的にも大幅に向上していて十分魅力的であるため買う価値はある製品だと思います。
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