日本経済新聞はAppleがiPhone 12 miniの生産を大幅に減少すると報じており、iPhone 12 miniは販売不振と騒がれていたりしますが、それでも国内トップメーカーのスマホ販売台数より売れている可能性があることがわかりました。
国内のiPhone 12 miniの販売台数
AppleはiPhoneの詳細な販売台数を公表していないため、各調査機関によるデータからiPhone 12 miniの販売台数を計算して推測します。
IDCによりますと、日本における2020年10〜12月のiPhoneの国内シェアは53.2%となっており、販売台数は約601万台となります。
画像参考:IDC
このうちiPhone 12 miniの具体的なシェアは不明ですが、BCNでは日本におけるiPhone 12シリーズの初動販売推移を公表しています。
画像参考:BCN
この推移によれば、iPhone 12 miniとiPhone 12は発売以降ほぼ同じような傾向で販売されていることがわかります(発売日がずれている関係で推移にもズレあり)
この統計を利用すると、iPhone 12シリーズの国内シェアはiPhone 12 Proが約39%、iPhone 12が約37%、iPhone 12 miniが約14%、iPhone 12 Pro Maxが約7%となります。
ここから計算できる国内での2020年10〜12月のiPhone 12 miniの販売台数は約84万台となります。
これは国内メーカーとしては2番目に位置する京セラ(6.7%)のスマホ販売台数である約76万台よりも多いことがわかります。
つまりiPhone 12 miniたった1機種で国内メーカー2位の京セラが作るスマホの販売台数を超えていることになります。
世界のiPhone 12 miniの販売台数
IDCによりますと、2020年10〜12月の世界全体のiPhone出荷台数は9010万台であるとのこと。
このうちiPhone 12 miniの具体的なシェアは不明ですが、米国内でのシェアは以下のようになっています。
画像参考:MacRumors
CIRPによれば2020年10〜11月の米国におけるiPhoneの販売台数はiPhone 12が約76%を占めており、そのうちiPhone 12 miniのシェアは6%のみだった模様。
日本におけるiPhone 12 miniのシェアが14%ほどであると考えますと、米国ではiPhone 12 miniの需要が少ないことがわかります。
日本と米国はiPhoneのシェアが非常に高く、AUNconsultingによりますと2020年5月時点で日本のiPhoneユーザーは64.41%と世界一、2番目は米国で60.1%となっています。
この現状から考えるにiPhone 12 miniの世界的なシェアは両国のシェアを参考に推測することができます。
計算すると世界全体のiPhone 12 miniのシェアは6〜10%ほど。
これは販売台数に置き換えるとiPhone 12 miniの世界全体の販売台数は540〜900万台(2020年10〜12月時点)であると予想されます。
この数字は国内メーカー1位のシャープが同時期(2020年10〜12月)に国内で販売したスマホの合計台数である約138万台の4〜6倍近い数字となっています。
これをiPhone 12 miniたった1機種で実現しているわけです。
iPhone 12 mini売れてない説はあくまでも当社比
このことからわかるようにiPhone 12 miniの販売不振説はあくまでAppleが作った製品の中では比較的売れていない方という話であることがわかるかと思います。
これがもし国内メーカーが作ったものだとしたら大成功に当たるスマートフォンということになります。ちなみに国内トップのシャープが大ヒットさせたAquos sense 3(2019年11月発売)は1年間で販売台数300万台突破しました。
しかしそれでも販売不振と言われるiPhone 12 miniの3ヶ月分(11月発売なので厳密には2ヶ月)の販売台数に劣るのです。
そう考えますと、iPhone 12 miniは売れていないというのはあくまでも他のApple製品と比較した場合の話で、単純に数字だけ見れば大成功とも言える販売台数を実現していると思います。
なお、今回の話はあくまで各調査機関の情報をもとに個人的な推測を含む計算を行った結果であるので、実際の販売台数とは異なる可能性があります。
あくまでも参考程度にどうぞ。
コメント
こんにちは。
果たして13(12s)miniは出るんでしょうか?
12の時ほどリークも盛り上がっておらず、あまり情報も出回っていない印象ですが…